■色々時代背景はめちゃくちゃです。ごめんなさい。
「あー。もう。しんどい。しんどいわ・・・」
「おにーさんもしんどい・・・」
「テメーの育てた海賊だろ、なんとかしろ!!」
はぁい。何とかって言ってもねぇ、ギルベルト。
疲弊した兵士、底をついた食料、オイル切れのロボットみたいな、ぎしぎしいう体。
国力、イコール、自分の体力、という厄介な方程式の成り立っている自分達の身体は、
みるみるうちに体力ゲージがぐんぐん減り、特に元気に特攻してったギルベルトに関してはほぼ瀕死だ。
ぜぇぜぇいいながらも憎まれ口は減らず、犬歯を剥いて怒鳴る彼に、俺は笑いながら
煤まみれのブロンドを掻き揚げて、笑う。
「おにーさんもまさかあんなにグレちゃうとは思わなかったのよ。いやぁ強くなっちまって・・・」
「育て方が悪かったんちゃうの、どーせ変な事ばっかしとったんやろ」
「しっつれいな。お前と一緒にしないでちょーだい、ブラコン親分」
「ブラコンゆーな!」
ゴスゴス額を突付かれながらも、けらけら笑うは、アントワーヌ。この子の家の呼び方で行ったらアントーニョ。
ご存知元祖海賊、太陽の沈まない陽気なラテンの国、エスパーニャ。
ふだんからぼさぼさの髪の毛は更に煤と灰にまみれて真っ黒に、くりくり真ん丸の童顔の顔も同じく真っ黒。
ごしごしと裾で拭きながら傷を触る彼も、笑顔とは裏腹に身体はぎしぎしのへろへろだ。
しんどぉ、もう、動きたくないわーとひらひら手を振りながら、かちりと胸に下げてるロケットを開ける。
ロケットの中には、ぴょいんと毛の跳ねた、生意気そうな少年と、隣で笑う、これまたよく似た小さな少年。
きらきら、陽の光に銀色のロケットが光る。光にかざしながら、彼はふひっと笑ってからむちゅぅとロケットにキスをした。
「あー、最後にもぉ一回会いたかったわぁ、ロヴィ、フェリちゃん・・・。
 ロヴィーノ最近よーやっと声変わりしたのに、あんま話せんかったなぁ」
ちゃらちゃら。鎖を鳴らしながら、彼は笑う。
かわえーやろ、ほれ、だーめや、指紋つけんなや。
ぱちん、とロケットを閉じて胸に仕舞うアントーニョに、ギルベルトがぱこんとその頭を叩いた。
「なーに、負ける事前提で写真に話かけてんだよ。この凡人」
「痛ぁ、もぉ、ただでさえヒットポイント少ないんやから、減らさんでぇな」
「おいフランツ、あのクソ眉毛の弱点なんだ。教えろ」
「えー?最近出来たかわいーかわいー弟とか?」
「よし、それさらって来い」
「鬼」
「さいてーや」
「うるせー!手段なんて選んでられるか、勝ちゃいーんだよ、勝ちゃぁ」
ひははははは!大きく力なく笑うは、けぶるような金髪に白い肌、アメジストの瞳を持つ先鋭なるドイツ騎士団、プロイセン公国。
戦う為に生まれたんだと声高に笑う彼は、どんな時でも不敵な笑みは崩さない。
長い手足は血だらけの傷だらけ、あばらは何本か折れてるかもしれない。
鍛え上げた身体をくたりと瓦礫の中に寄りかからせて、ぐい、と唇に滲む血を拭って、彼は笑う。
3人の中でも一番重症そうな彼に、痛くないのー?と聞いてみれば、痛てーに決まってんだろ、このばかちん、
なんて憎まれ口が返ってきた。
「オレ様はなぁ、負けるわけにはいかねーんだよ。何が何でも勝って、笑って帰る。
 手段なんて関係ねーよ、勝者が正義だ」
ケセセ、ぜいぜい。整わない息でそれでも笑う。
左手が掴むのは、首元にかけてある鉄製のクロイツ。
血を分けた弟と揃いで作ったといっていた無骨なそれは、彼の華奢な首にはいささかハードすぎると、思うんだけど。
おにーさんがもっときれーなやつ作ってあげるよ?言った所で鼻で笑われるだけだろう。予想できる事は言わなくてもいい。
「勝つ手段も大事でしょ、ギルベルト。人質取って勝ったなんて知ったら、弟泣くよ」
「オレ様が負けて家に帰らねー方が泣く」
「うんまぁそーね、それもそうね。でもそんな可愛い弟が人質に取られたらお前どうする?」
「んだと、フルボッコだそんな奴!ぶちころす!」
「でしょう。恐らくアーサーの怒りに油注ぐようなもんよ。あのちっこい弟さらったら」
はは、と笑って、自分とおんなじようにぱっさぱさになってる髪を撫でてやった。
少し固めの、ストレートの金髪。今向こう側で怒り狂ってるアーサーによく似てる。一人で笑う。
結構、大事に育てたつもりなんだけどなぁ。なんで、あんなにグレてしまったんだか。
よく切ってやった、ぱさぱさの金髪、整えても整えても、すぐにぼさぼさになる同じ色の太い眉。
どーやったらお前のトコみたいに、可愛い弟に育つのかねぇ。
そう、興味半分、本気半分。これからの子育ての参考にしよう。ねぇ、ちょいと教えてよ。
聞いてやれば、我先にと「俺の弟のが可愛い」と身を乗り出すバカ兄二人。
ちょっと、ギル。お前身体傾けたら血が出るよ?肋骨刺さるよ?言って笑ったら、その前に「いてぇ」という声と共に彼は再度小さく、蹲る。
こんな切羽詰った状況なのに、面白いものだ。
身体はがたがた、戦況は完全不利。強国3人居るにも関わらず、なんともなんとも情けない。
もう俺らの時代とちゃうんかなぁーと溜息をつく太陽の国は、少し楽しそう。
不利であれば在るほどに楽しむ事の出来るこのラテン気質な能天気さは、是非とも俺も、見習いたい。
折れた肋骨を押さえて、少し痛てて、と唸ったギルベルトは、首元に下げてる鉄十字をカチカチ慣らしながら
へへん、と鼻を鳴らした。
「愛だよ、愛。お前らんトコと違って、全く同じ血が入ってんだ、ルツとは。
 だいたいこのオレ様の愛情を一身に受けて、真っ直ぐに育たねー筈が無い!」
「愛ならおにーさんも注いだよ?そりゃぁもうこれでもかという程に」
「お前がゆーと、違うもん注いだっていう風に聞こえるわ。このちっちゃな子好きバイセクシャル」
のんきに放送禁止用語ぎりぎり発言に、ギルベルトは「上手い、ソレ」と笑いながら手を叩く。
だから、変なもんは注いでないっつうぅの。愛のみ、愛!
こんな時なのにけらけら、あばら痛ってぇ、と顔を顰めながら笑う二人に、何やってるんだかと自分も思う。
あの、暴れん坊のヤンキー海賊、無茶しやがって。リアルにてめーの躾が悪い、なってねぇ。
ぷぅっと頬を膨らませて唸る金髪に、すいませんねぇと自分の頬を撫でる。どろっとする感触は、鉄臭い自分の血液。
あーあ。結構ざっくり切れちゃって。
3人の中ではまだ自分が一番軽症なんだろうなとは思うけど、それでも自慢のお顔に傷を付けられた恨みは、
覚えておきなよ。坊ちゃん。
さて、それではどうする、ご同胞。
笑いながらもどんどん顔は青くなるギルベルトに、もぉだめやん、しんどい、とぱたむと倒れるアントーニョ。
出血からして、ギルベルトはもう戦力外。経験からして、そろそろ失神。自己申告なんてしてくれないだろうから、
早いトコ気を失ってくれた方がいいんだけど。
どうせ死ぬ気で突っ込むにしても、オレ様が先頭!とぎゃぁぎゃぁ言って聞かないから。
「白旗あげる?」
冗談みたいに手を振ったら、「コレ、フェリちゃんが俺に作ってくれたんやで!」と何とアントーニョの懐から
真っ白な大きい旗が出てきた。思わず爆笑。なに、白旗?いたた、お兄さんもちょっと肋骨イってるかも。
「なにそれ、負ける気まんまん?どんな気合いで主人を戦場に送りだしてるの、あの子たち」
「死ぬよりはええやろ。えー子やろぉ」
「ちょうど良かった、それでギルの傷口縛ってやって」
「えー。いややん、なんかギルの血って青そうやし」
「赤いだろうが!色盲の人かてめぇ!」
「血圧上げないでぇ、噴き出すから」
ぴーと頭から湯気出すギルに、ふひょひょと、だくだく出る傷口を縛るアントーニョ、何だかんだ、イイコンビではあると思う。
白旗は、みるみるうちに真っ赤っか。白旗ねぇ。確かに死ぬよりは、捕虜になって生きてる方がまだいいかもだけど。
アントーニョはともかくとして、この血気盛んなドイツ騎士は駄目だろうなぁ、プライド高いし。
捕虜として捕まって、隙見て逃げようとしてまた捕まって暴れまわるのが関の山だ。
第一、あの怒り狂ったアーサーが、俺らが3人そろって白旗振ったって見逃すわけが無い。
そのまま銃の標的にされて穴だらけにされそう。うん。やりかねない。
それに怒りの沸点超えてるのって、困ったことにあの最強海賊帝国だけではないし。
参ったなぁ、何であいつら、組んだんだろう。全然接点なさそうなのに。
はぁーと真赤になった白旗を見ながらため息をついたら、ぎゅぅぎゅぅ傷口を縛るアントーニョが、煤で真っ黒になった顔を
こちらに向けて、そーいやなぁ、と呟いた。
「だいたい、ナンであいつらこんなに怒っとんの?今おもったんやけど、俺ってなーんも恨み買うような事 してへんやんなぁ」
「あー・・・」
「それはだなぁ・・・」
口をつぐむは、俺だけではない。もともと白い顔を更に貧血で白くさせて口の端を上げる、ギルベルト。
うーん、別に、そんなに怒らせる事はしてないんだけど・・・お兄さん的に。
どっちかっていうと、俺をフルボッコ出来る口実であっち様と組んでるんだとばっかり思ってたんだけど・・・ねぇ。
どうでしょう。
首を傾げてアメジストの瞳に目を合わせたら、ギルベルトはケセっと意味ありげに笑った。
「話聞いてみ、アントン。さいきょーに変態だぜ、このおっさん」
「失礼な。ギルこそ早く返してあげなさいよ、あの子の所」
「なになに何やん?そういや俺ってひょこひょこついて来ただけで、巻き込まれてるだけやんなぁ!」
とばっちりやん!けらけら笑う陽気なラテンの血に、誤魔化すように俺も笑った。
はっはっは。あー、あばら痛ったい。もうこのまま日が暮れて、諦めてあの子達帰ってくれればいいのにー。
まぁ、だいたいこういう淡い期待ってのは期待通りにいかないものなのだけどね。
いやよく知ってるのだけどね、お兄さん。
ざっしざっし、瓦礫を踏み踏みこちらに来る足音は二人分。あれあれ。もしやあの足音は。
「見つけましたよ、ギルベルト!!」
「フランシス、ここに居やがったのかてめぇ!!」
げげげ。ばれた。はは、ほら、予想通り。
ざっしと瓦礫の上から聞こえる怒鳴り声、砂を踏みにじるような足音。
ついでにじゃきん!と銃剣とマスケットを構えられて、思わず「ハァイ」なんて手を振ってしまった。
ぴきぴきと銃を構えるは一応愛というものを注いで育てた、可愛いアーサー。
隣で端正な顔を歪めてランチャーを向けるは、お顔だけは妙に好みの坊ちゃん貴族、ローデリヒ。
戦場なのにここはすっごいぴーかんで、ぱさぱさの金髪と漆黒の髪が太陽に反射して、きらきら光る。
二人そろうとずいぶん華やかねぇ、と逆光に照らされるかわいこちゃん二人を下から眺めながらギルを見てみれば、
やっべぇと舌打ちしながらもケセセと余裕そうに笑ってる。
「よぅお坊ちゃん、遅かったな!」
「かくれんぼはお仕舞いですか、ギルベルト。アントン!友人は選びなさいと言ってるでしょう!」
「えー、だってなぁ。友達やんなぁ、ギルベルト」
「わかってんじゃねぇか、悪友」
「悪友ゆーな!」
顔面は蒼白、明らかに血が足りてない唇はチアノーゼ。それでも不敵な笑いは崩さずに。
見た目にも重症なギルベルトのそんな姿と、反比例した態度にローデリヒは更に眉間の皺を深くする。
「早く投降なさい。治療が必要でしょう」
「やだねーだ。お前こそさっさと兵退けよ」
「オイ、クソヒゲ。5秒やるから手ぇ上げろ。銃の的にしてやる」
「隣のお貴族さまとは随分俺達への扱いが違うのね、可愛いアート」
じゃきんと再度銃を構えるアーサー、何処から持ってきたのか、びしぃ!と鞭を構えるローデリヒ。
わぉ、何それ。「縛ってでも連れて帰ります」そう言って笑う貴族様はどう見てもアレな感じにしか見えない。
じりじり、近づくはコメカミにびきびき青筋を立てるアーサー、冷たい瞳でこちらを見下ろすローデリヒ。
対する激烈に負傷してる、俺達3人。死にかけギルに、けらけら笑うアントワーヌ。俺はなんもしてへんでー。
参ったなぁ、ちょいと見逃してくれないかしら。
見下ろすかわいこちゃん二人は、真っ赤な顔して、それぞれの捕り物を構えて、でっかい声でその後怒鳴る。
「さっさと、私の大事な所を返しなさい!このお馬鹿さん!!」
「オレの初めてを返せ!セクハラクソフランシス!!」
真っ赤になってぶるぶる震える二人、え、ちょっと坊ちゃん、ソレ、結構誤解されるんだけど。
二人の重なった大声に、隣に居たアントーニョはこらえ切れずに噴き出した。
がちぃっとセーフティレバーを外すアーサーに、ちょい待ち!と止める前に横っ面をかすめる、最新式の火薬弾。
ぱぁん!音はその後、鼓膜に直撃。あらら、ちょっと、ちょっと坊ちゃん、本気?当たったら死ぬよ?
ちっ、と舌打ちと共にこちらに向かって走り出す小柄な身体。続いて、鞭を構えたローデリヒの身体も足元を蹴る。
「ぅわ、ちょいと、来たで来たで。どないするん、フラン」
「どーもこーもねー、返り打ちだ。来いや、お坊ちゃん!」
「ちょーっとギル、お前ふらふらでしょ。アントーニョ、ちょっとギルの足もと担いで」
牙を剥いて剣を構え出すギルベルトの頭にチョップして、アントーニョに笑いかける。
怒りの形相でこちらに突っ込んでくる金髪と黒髪。短気はレディにもてないよ?笑って、ギルベルトの肩を担ぐ。
後ろを向いて小さくウィンクしたら、よっしゃ、とアントーニョはギルの細っこい足を抱え上げた。
「ちょ、おい!てめーら、何するッ!」
「遠い遠い東の強国、黄金の国ジパング。伝わる最強の戦術をご存じ?アントワーヌ」
「知らん。お勉強嫌いや」
「36計、逃げるが勝ち!」
しっかり筋肉は乗ってるくせにほそっこい、軽い身体をアントーニョと二人で担いで、脱兎の勢いで俺達は走る。
ふそそそそそ!何やん、結局逃げるんかい!
けらけら笑うアントーニョに、てめーら、降ろせ!!じたじた騒ぐギルベルト。
「ふっ、ふざっけんなぁクソワイン!!てめーら、止まれ!!」
「お待ちなさい、お馬鹿さん達が!!」
止まれと言われて止まる人はいませんよー。
アデュー!と器用に後ろを振り向きながら、投げキッス。
残念ながら、君たちよりも色々経験は多いのです。
悪知恵ばっか働くギルベルトに、呑気な顔してやること腹黒いアントーニョ。
第一、お兄さんが死んでしまっては世界のレディ達が悲しむでしょう、お坊ちゃん!
この二人が捕虜になっちゃったら、こいつらの弟達が黙ってないだろーしねぇ、
ギルの弟は兄さん命だし、アントーニョのとこの二人は何しでかすかわかんないし。
その怒りの矛先は何だかおにーさんに向きそうで、怖いのよね!正直君たち二人よりも!
逃げ足だけは速い俺達は、そのまま走って、それぞれ率いる兵達に緊急の撤退命令を出して、停めてあったアントーニョの船に飛び込む。
時折ぱぁん!と後ろからリアルに狙い撃ちしてくるアーサーに軽く心臓を跳ねさせながら、帆を出してすぐに出航。
ばさり、赤い幌は強い風を受けて大きく膨らむ。おもかじいっぱーい!帆と同じように風を受けながら叫んだら、でたらめ言うな!と悪友は笑った。
「あー、ルツに見られたくねーなー。こんなへろへろな姿」
「しゃぁないやろ、死ぬよりええやん」
「マジで殺す気まんまんだったしね、アーサー」
「そりゃテメーだけだろ。あのくそローデ、次会ったらぶっとばす」
「正直アーサーに何やったん?フラン」
「内緒ですーぅ」
潮風を受けて、船は進む。目的地は?さぁ、どこにしましょう、ご同胞。
取り合えず、風呂入って飯食って寝てぇ。あとルツに会いたい。
俺も早くロヴィとフェリちゃんに会いたいわー。そぉいや、こないだ作ったトマトがな。
それより二人ともまずはお医者さん探しましょうね・・・。おにーさんもどうにかしてあの坊ちゃんの機嫌を直さないとなぁ。
会いに行く度に命狙われちゃ、たまんない。最近あのちっこい弟もお兄さんの事敵視するし。
あーあ。二人揃ってフランス領になればいいのに。
どう思う?とりあえずお前らの弟3人お兄さんの所に寄越さない?
きらりんっと笑って振り返ったら、予想はしてたけど二人分のナイフが飛んできた。
笑って避けて、風を切って進む船の縁に手をかける。遠くなる陸、上を見れば晴れ渡る何処までも青い青い空色。
アーサーの溺愛する小さな弟の瞳によく似てる。あいつも、守るものが出来たんだなぁ。
「フラン、考えごとぉ?ちょぉ、ギルが出血多量で失神しそうなんやけど」
「いつもの事だから、放っておけば?寝れば大丈夫でしょ。この子」
「まぁそうやね。おやすみ、ギル」
「てめーら・・・あとでシメる・・・」
ししし、と笑いながら救護箱から献血パックを取り出すアントーニョに、俺も続けて消毒の準備を始める。
空はぴーかん、男三人で大型船で貸し切りクルーズ。ちなみに一名重症、他へろへろ。
切っても切れない仲の悪友共は、今日も今日とて健在だ。
それよりもいい船だねぇ。流石無敵艦隊、持ってるものが違いますね。
によによ笑いながらそう言ったら、「嫌味ゆーな」と一人は頬を膨らませ、一人はケセセ、と小さく笑った。